HOME
> LPガス事業者の皆様へ >
LPガス動向
>
LPガスの保安技術
LPガスの保安技術>液化石油ガス法関係
LPガス事故の発生状況について
アストモスコール 2006年 No.1 掲載
平成18年度「液化石油ガス販売事業者等保安対策指針」で触れられている平成17年度の液化石油ガス法に係るLPガス事故の発生状況について、経済産業省 原子力安全保安院 液化石油ガス保安課より発表があった内容を掲載いたします。
平成17年の事故発生状況
(1)概要
■事故件数の推移(過去10年)
●
平成17年の事故件数は105件となり、前年(平成16年)と同数であった。
●
B級事故数(1件)、死者数(1名)、負傷者数(58名)は過去最も少ない件数となった。
●
業務用厨房事故について、平成17年は平成13年と比べて約3倍増加しており、総事故数に締める割合が増加傾向にある。
●
加えて、「業務用厨房事故に係る死傷者数」の「総事故の死傷者
数」に占める割合も、平成14年の12%から平成15年度27%、平成16年度42%、そして平成17年度は56%と、近年、増加が顕著である。
(2)
B級事故/
CO中毒事故件数
●
B級事故は、屋外設置式湯沸器を室内に設置したことにより、不完全燃焼を起こしたためのCO中毒による死亡(1名)であった。
●
CO中毒による事故は10件発生し、前年より4件増加した。
なお、業務用厨房での事故は7件発生しており、近年増加傾向にある。
■CO中毒事故件数の推移(過去10年)
(3)原因者別事故件数
■原因者別事故件数の推移(過去10年)
●
原因者別では、消責者の操作ミス等に起因するものが最も多く(31件)、次いで販売店等の事業者に起因するもの(26件)となっている。
●
平成17年は雪害による機器の損傷が24件発生し、前年(3件)より21件の大幅増加となった。
■死傷者発生事故のうち原因者が「販売事業者」の事故事例
〔原因者が販売事業者⇒20件〈内、死傷者発生事故 7件〉〕
現 象
被 害
建 物
事 故 概 要
爆 発
軽傷2名
旅 館
厨房で調理中、厨房地下倉庫への下り階段部分を火が伝わり、その直後に爆発。配管埋設部でガス漏れがあり地下倉庫に滞留。階段に埋設されていた配管は沈下により亀裂が入り漏洩。
CO中毒
死者1名
一般住宅
シャワー使用中にCO中毒。屋外用給湯器(20号)が浴室に隣接した物置内に設置されており、給湯器が不完全燃焼。
多量のCOが浴室ガラリ等から浴室内に侵入した。屋外給湯器の設置場所は居住部分の外側にあり、販売事業者は屋外と認識し、調査時に改善を指示していなかった。
CO中毒
軽傷2名
共同住宅
入居者2名が入浴後、頭痛および手足のしびれにより病院へ搬送され、CO中毒と診断された。湯沸器(FE式16号)の排気筒天井裏隠蔽部に鳥が巣を作っていたため、排気閉塞となり排気が漏洩し脱衣所に流入した。
爆 発
軽傷1名
一般住宅
風呂釜と末端ガス栓がゴム管で接続されており、ゴム管が鼠に齧られて損傷したため、そこからガスが漏洩し、何らかの着火源から引火し爆発。
爆 発
軽傷1名
老人ホーム
厨房で職員が繰返し炊飯器の点火操作を行なったところ、突然爆発。
事故当日、保安機関による消費設備調査が行なわれていたが、漏洩検査後の配管内のエアー抜きおよび炊飯器の点火テストを実施していなかったため、配管内のガスが高い圧力で放出されたもの。
漏洩火災
軽傷1名
飲食店
配送業者が容器交換を行なっていたところ、4本のうち3本目を交換中に漏洩が発生し厨房の三連コンロの火から引火し火災。容器交換時に取替容器の容器バルブが完全に閉まっていなかったためガスが漏洩。なお、容器は屋内(周囲を囲まれた場所)の厨房に近い場所(2m以内)に設置されていた。
CO中毒
軽傷4名
一般住宅
家族4人がCO中毒になり病院に搬送された。屋外設置用給湯器(20号)が屋内に設置されており、また、事故当日は台所に2ヵ所ある換気扇を使用せずに石油ファンヒータ3台も併用していたことから酸素不足となり不完全燃焼を起こしたものと推定。
〈高圧ガス保安協会調べ〉
●
原子力安全保安院は、事故の背景にあった法令違反を、1)飲食店等の業務用厨房における法令違反(定期点検・調査未実施、警報機未設置等)2)質量販売に係る法令違反(10kg容器での質量販売、容器の配管接続義務違反等)3)埋設管工事に係る法令違反(点検未実施、工事監督不十分)と総括しています。
●
パロマの問題もあり、ガス業界のコンプライアンスに対する世間の目はますます厳しくなることが予想され、今後は、些細な事故であっても報道等で大きく取り上げられる可能性があります。そうなれば、お客さまの意識に「ガスは危ない」というイメージが刷り込まれ、電化に拍車がかかるという事態になりかねません。
●
アストモスでは、平成18年の〈VALUE 3〉における重点テーマとして『全顧客訪問活動』を掲げております。「お客さまとのコミュニケーション強化」はもちろん、保安状況の総チェックによるお客さまの安全確保および“安心イメージ”アピールのために、積極的にお取り組み願います。