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2003年度 液化石油ガス販売事業者等保安対策指針(経済産業省所管)
作成日 03.7.25
経済産業所所管販売事業者及び保安機関に対する
保安対策指針が作成・公布されましたので、概要を取り纏めました。
なお、
対象は経産省所管販売事業者及び保安機関
ですが、
各都道府県は当該保安対策指針を参考として管轄販売事業者等を指導していくものと考えられますので、参考として下さい。
【H15年度保安指針の重点課題】
販売事業者等の自主保安の一層の高度化。
社内保安教育の充実、内部監査及び法令遵守の徹底、自主保安実施状況の調査
一般消費者等への周知・啓発事業の実施
一般消費者等の保安責任意識の醸成
CO中毒事故対策
保安高度化プログラムのフォローアップ
燃焼器具交換誘導事業・埋設管事故防止対策・ガス漏えい防止対策の継続実施及びフォローアップ調査
[重点課題の解説]
上記重点課題に係る保安対策の方針は、概略下記の通りであり、詳細は後述する【H15年度保安指針の概要】を参考にして下さい。
販売事業者等の自主保安の一層の高度化
[保安院(行政)の実施事項]
販売事業者等へ、保安教育の充実、内部監査及び法令の遵守などの徹底の要請
販売事業者等の業務実態調査の実施等
立入検査の実施
書面による指導等を行った場合には、指導内容をホームページにて公表し、重大事故発生の場合で法令違反等が判明した場合には、厳正に処分
自主保安高度化促進事業(これまでの事業の継続・保安情報ネットワーク(仮称)の構築等)の実施
[保安院が販売事業者等へ実施を要請する事項]
安全器具3点セットの設置促進及び機能状況の調査
消費設備の重点的かつ確実な調査を実施し、台所のゴム管関係の入念かつ確実な調査及びゴム管使用不可設備(移動式燃焼器具以外の燃焼器具と末端ガス栓の接続)の調査実施
供給設備点検における、調整器の入念かつ確実な点検実施
保安業務実施及び自主保安の確立に適合した内部組織体制を整備等のため、適切な人事配置実施
保安教育の徹底
内部監査体制を整備し、社内及び委託先保安機関の監査の実施
保安機関における確実な認定更新の実施
保安業務規程の変更認可等の法手続きの確実な実施
一般消費者等に対する周知・啓発事業
[保安院(行政)の実施事項]
中央指導事業、地域普及事業において、一般消費者等の保安責任意識の醸成をテーマに加え、保安情報ネットワーク事業(仮称)においても情報提供を開始
LPガス安全委員会と連携し、一般消費者等に保安責任意識醸成の広報実施
LPガス安全委員会と連携し、CO中毒事故防止の周知・啓発事業を実施
[保安院が販売事業者等へ実施を要請する事項]
周知業務等で一般消費者等に接する機会を捉えて保安責任区分を周知
COに関する知識の周知・啓発に向けた周知活動の実施
保安高度化プログラムのフォローアップ
[保安院が販売事業者等へ実施を要請及びフォローアップ調査する事項]
燃焼器具交換誘導事業を引き続き可能な範囲で実施
埋設管事故防止対策として、未点検施設の早急な腐食点検実施及び腐食点検の結果維持管理が難しいケースでの腐食しにくい管への速やかな交換の検討
ガス漏洩防止対策として、社内液化石油ガス設備士の再講習受講の確認・受講実施確保及び設備工事等他社委託等の場合、委託先等の液化石油ガス設備士の資格・能力等チェック
【H15年度保安指針の概要】
最近の液化石油ガス保安行政の状況
H9年の液石法改正により、事前規制から事後規制(立入検査等中心)へ移行され、販売事業者の自主保安意識の向上を強く求めることが必要になった。
原子力安全・保安院(以下「保安院」という。)が設立され、ガス体エネルギー産業に係る保安規制を一元管理する体制が整備された。
保安院においては、情報発信を積極的に実施し、その一環としてホームページなどを活用した各種情報提供をしている。
H12年12月にて策定された「保安高度化プログラム」は、最終実施目標年度であるH15年3月末までに概ね目標達成と評価している。
H13年6月に設置されたガス体エネルギー産業に係る保安規制に関する検討会(以下「ガス体検討会」という。)にてとりまとめられた「保安規制に関する基本的考え方」において、保安規制は事業者の自主保安活動を促進するような規制の内容・手法をとるべきであり、
行政及び事業者においては、それぞれ以下の役割を果たしていくことが重要であるとされた。
行政の役割
事前ルールの明確化・事後措置の適切かつ機動的な運用により保安規制の実効性を担保。
事前ルール・事後措置の実施状況等の積極的公表により説明責任を果たす。
消費者の保安責任について、広報等実施により消費者保安意識の向上を図る。
事業者の役割
自主保安の更なる高度化。
自主保安の取組みや事故情報等の積極的情報開示。
消費者保安意識醸成のための保安情報周知、啓発等の実施。
最近の事故発生状況
H14年の事故件数は90件で微増傾向であり、H15年も5月末で49件と過去10年で最悪ベース。
B級事故は、H14年は3件で過去10年で最小であるが、C
中毒事故は死者4名でH10年以来のレベルであり、H15年は5月末でB級事故5件・死者5名と既に死者は昨年を上回っている。
最近の事故を分析すると、以下のとおり。
発生原因者別
販売事業者等サイドに原因の一部又は全部がある事故が、
H14年で約30件と、
減少傾向がみられない
ことより、
今後とも販売事業者等の自主保安高度化対策の実施が重要。
発生箇所別
H14年では約60%が消費設備において発生しており、原因の一端が販売事業者等サイドの場合もあるが、
一般消費者等が消費機器の維持管理を適切に実施することにより、事故防止が図れるケースが多いことから、一般消費者等の保安責任意識を一層促すための周知・啓発事業が重要。
平成15年度に講ずべき具体的な保安対策
T.販売事業者等における自主保安の一層の高度化
(1)保安院(行政)の実施事項
販売事業者等への要請事項
保安教育の充実、内部監査及び法令の遵守などの徹底の要請。
事後措置の着実かつ効果的実施
行政による事後監視の着実かつ効果的運用が不可欠であるとの認識から、
次の施策を実施
する。
業務実態調査の実施等
液化石油ガス設備士再講習受講状況調査、保安教育実態調査、業務主任者業務実施体制実態調査、保安業務実態調査を実施
する。
実態調査結果次第にて
、必要があれば更に具体的な
実行計画を策定し、実施を要請
する。また、
必要に応じて
液石法第82条に基づく
「報告」を求める。
立入検査の実施
定期的実施の立入検査の継続実施。
H15年度は、
法令手続実施状況、保安教育実施状況、業務主任者業務実施状況、保安業務実施状況などを重点に検査し、必要な場合は改善措置について指導をおこなう。
なお、
書面による指導等を行った場合
には、速やかに
指導内容をホームページにて公表
する。
違反の疑いがある重大事故発生の場合、法令遵守に疑義が生じている場合
は、液石法第83条に基づく
立入検査を実施
し、
法令違反等
保安確保に支障をきたす事態が
判明した場合には、厳正に処分
する。
自主保安高度化促進事業
自主保安高度化促進事業として
、保安業務ガイドブックの作成、保安専門技術者の養成、講習会の開催等の
事業の継続実施
。
保安専門技術者や販売事業者等への最新保安技術情報・法令情報等の提供をするだけでなく、電子掲示板やQ&Aコーナー等により双方向情報システムとして、
液化石油ガス保安情報ネットワーク(仮称)の構築を図る。
(2)販売事業者等の実施事項
保安院は、
販売事業者等に対し
以下の事項を実施することを要請する。
液石法に基づく保安業務の適切な実施
以下のような取組みを実施するよう社内で徹底する
こと。
安全器具3点セット(マイコンメータ、ヒューズガス栓、ガス漏れ警報器)は、重大事故防止効果が大きい傾向が確認されていることから、
安全器具3点セットの設置を引き続き促進
し、安全器具3点セットが
確実に機能しているかについても調査
すること。
消費設備
は、一般住宅より共同住宅の方が事故発生率が高いことに留意し、
重点的かつ確実な調査を実施
し、事故動向から
台所のゴム管関係の調査を入念かつ確実に行うこと
。なお、
移動式燃焼器具以外の燃焼器具と末端ガス栓の接続は、ゴム管使用不可
であることから、この点の
調査も入念かつ確実に行うこと。
供給設備
は、
調整器に関する事故が多く報告
されており、経年劣化による事故が含まれていることから、
点検にあたっては入念かつ確実に行う
こと。
適切な人事配置
販売事業者及び保安機関
は、業務主任者、液化石油ガス設備士等専門知識を有する人材を適切に育成又は採用することが重要であり、
以下の取組みが必要
である。
これらの
人材を適正配置
するとともに、社内外において
再教育機会の整備等
による能力向上を図り、
社内体制の充実を図る
こと。
保安機関
においては、一般消費者等の数に合った
適正な保安要員を配置
し、保安業務規程に則り
確実に業務実施
のこと。
保安責任者が社内状況を的確に把握していないため法違反が発生した事例があるので、
自主保安の確立に適合した内部組織体制を整備
すること。
保安教育の徹底
販売事業者及び保安機関
は、最新情報を取り入れた保安教育の実施が重要であり、
以下の取組みが必要
である。
年間保安教育計画、保安訓練計画等を策定
して、
役職員に対して保安教育・保安訓練を実施
し、実施にあたっては
外部から技術情報や事故情報等を積極的に収集して反映させる
こと。
各種協会が実施する
研修・講習会を活用し、保安教育を更に充実させる
こと。
系列販売店等に対する保安教育を実施し、又は指導する
こと。
内部監査体制の整備
販売事業者及び保安機関
は、自主保安確立対応のため
内部監査体制の整備が重要
であり、また、保安業務の確実な実施のため、
以下の取組みが必要である。
法令遵守、保安業務規程及びマニュアルに基づく
保安業務の励行について監査を実施し、その結果を社内責任者に報告する
こと。
保安業務実施の際の
法定の重要事項を監査できる体制を自社内で整える
こと。
販売事業者は、委託先保安機関の
保安業務実施状況把握及び緊急時対応における連携等について、
実行状況の監査を行う
こと。
保安機関は、認可の対象となる事項及び販売事業者との連携状況について監査を実施する
こと。
保安機関における確実な認定更新の実施
認定更新の確実な実施及び更新機会をとらえ自社の保安体制の確認が重要であり、
以下の取組みが必要
である。
保安業務を確実に実施できる
体制が整えられているか確認する
こと。
販売事業者が保安機関の場合、自社対応と委託の関係を明確にする
こと。
認可消費者数超えがないか、共同住宅を1件と数えていないかなど、
一般消費者数の数え方等に留意する
こと。
保安業務資格者が適切に配備されているか、保安業務用機器が適切に設置されているか留意する
こと。
保安業務規程の確認
保安業務規程の変更認可等の法手続きを確実に行っていない場合があり、
以下の点に留意して対応することが必要
である。
保安業務規程に従って保安業務実施及び内容に変更ないか等を確認し、
各種法手続きの確実な実施に留意する
こと。
保安業務内容に
変更があった場合は、適切な措置を講じる
とともに、保安業務規程の変更認可等の
法手続きを確実に行う
こと。
U.一般消費者等に対する周知・啓発事業の実施
(1)一般消費者等の保安責任意識の醸成
販売事業者等に対し
、周知業務等で一般消費者等に接する機会を捉えて
保安責任区分を周知するよう要請する。
LPガス安全委員会と連携して、
一般消費者等に保安責任意識醸成のための広報を行う。
また、LPガス安全委員会のホームページにコーナを設ける等、重点的に広報するよう要請する。
中央指導事業、地域普及事業において、一般消費者等の保安責任意識の醸成をテーマに加える。
また、
保安情報ネットワーク事業(仮称)においても周知方法等に関する情報提供を開始する。
(2)CO中毒事故対策
販売事業者等に対し、
不完全燃焼防止装置付器具の普及促進だけでなく、COに関する知識の周知・啓発に向けた周知活動の実施を要請する。
LPガス安全委員会と連携して、
CO中毒事故防止のための周知・啓発事業を実施する。
V.保安高度化プログラムのフォローアップ
保安高度化プログラムにて推進していたCO中毒事故防止対策、埋設管事故防止対策、ガス漏洩防止及び拡大防止対策は、重大事故防止効果が大きいことに鑑み、
販売事業者等に次のように要請するとともに、実施状況についてフォローアップ調査を実施する。
燃焼器具交換誘導事業は、本省所管販売事業者ベースで約66%交換完了(H15年3月末現在)し、交換が終了しなかった一般消費者等に対しても危険性が高いこと及び換気等への注意等の注意喚起を十分実施できた。
しかしながら、不完全燃焼防止装置の付いていない燃焼器具によるB級事故が発生していることを踏まえると、
販売事業者等に同事業を引き続き可能な範囲で実施するよう要請する。
埋設管事故防止対策は、本省所管販売事業者ベースで約96%腐食点検が実施(H15年3月末現在)されたが、重大事故につながる危険性が高いことから、
販売事業者等に未点検施設の早急な腐食点検実施を要請する。
また、腐食点検の結果
維持管理が難しいケースにあっては、腐食しにくい管への速やかな交換の検討を要請する。
ガス漏洩防止対策は、設備工事ミスによる事故が多発したことから、H15年3月10日付け「液化石油ガス設備工事に係る事故防止(末端ガス栓と移動式燃焼器以外の燃焼器との接続方法等)について」を関係事業者団体等に発出し、再発防止対策を要請したが、とりわけ液化石油ガス設備士の能力維持・向上対策が重要であることから、
販売事業者等は社内液化石油ガス設備士が再講習を期限内に受講しているかを早急に確認し、再講習の受講実施確保するよう要請する。
また、
各種研修を積極的に受講させるよう指導するよう要請する。
なお、
設備工事等を他社へ委託等する場合にあっては、委託先等の液化石油ガス設備士の資格・能力等をチェックすることを要請する。