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LPガスの保安技術


LPガスの保安技術 > 行政関係  
2004年度 液化石油ガス販売事業者等保安対策指針
(経済産業省所管事業者用)


作成日 04.08.02



経済産業省所管販売事業者及び保安機関に対する平成16年度の保安対策指針が作成・公布されましたので、概要を取り纏めました。

なお、対象は経産省所管販売事業者及び保安機関ですが、各都道府県は当該保安対策指針を参考として所管販売事業者等を指導していくものと考えられますので、参考として下さい。






【H16年度 保安指針の重点課題】

  • 販売事業者等の自主保安の一層の高度化
    • 社内保安教育の充実
    • 内部監査及び法令遵守の徹底
    • バルク供給・質量販売における事故防止のための再点検及び自主保安実施状況の調査の実施

  • 一般消費者等への周知・啓発事業の実施
    • 一般消費者等の保安責任意識の醸成
    • CO中毒事故対策

  • 保安高度化プログラムのフォローアップ
    • 燃焼器具交換誘導事業
    • 埋設管事故防止対策の継続実施とフォローアップ調査の実施


【H16年度 保安指針の概要】


  最近の事故発生状況

  • H15年の事故件数は120件となり、直近10年で最多の発生件数。
  • H15年の事故を発生箇所別でみると以下のとおり。
    1. 供給設備側
      • 48件発生し、直近10年間で最多の一昨年に匹敵
      • 供給設備側事故は、事業者の保安責任範囲であり、自主保安体制を十分機能させることが重要。
      • 供給設備側事故では、バルク貯槽に関する事故が急増し特筆され、初歩的なヒューマンエラーに起因して発生したものが殆どである。

    2. 消費設備側
      • 消費設備側事故は、依然として減少傾向が見られない
      • 一般消費者等が消費設備の保安責任を持っていることを自覚し、消費機器の維持管理を適切に実施することにより、事故防止が図れるケースが多いことから、一般消費者等の保安責任意識を一層促すための周知・啓発事業が引き続き重要。

  • 平成15年度の事故に関連した法違反は次のとおりであり、改善指示・厳重注意等行政として厳正に対応。
    • 保安業務未実施又は実施不十分
    • 固定式燃焼器具と末端ガス栓との接続方法違反
    • 工事に係る基準違反
    • 書面未交付



  平成16年度に講ずべき具体的な保安対策

  1. 販売事業者及び保安機関による自主保安の一層の高度化対策
    1. 保安業務の適切な実施
      定期点検調査に関して、以下のような取組の実施を要請する。
      1. 安全器具3点セット(マイコンメータ、ヒューズガス栓、ガス漏れ警報器)が設置され、かつ、確実に機能していることを調査すること。
      2. 質量販売事業者は、配管等への接続義務・書面の交付義務・調査義務を確実に果たしていることを再確認すること
        • H15年度のガス漏洩に起因する重大事故の全てが質量販売に直接的又は間接的に関連している。
        • なお、質量販売の量的拡大等は、安全器具設置を条件に20リットル未満を25リットル未満に拡大する方向でH16年度内に措置予定。

      3. 供給機器(マイコンメータ、調整器、高圧ホース等)の適切な期限管理を行うこと


    2. バルク供給システムの適切な設置及び管理
      バルク供給システムの設置・変更工事及び日常の管理にあたって、次の点を再度確認することを要請する。
      1. バルク貯槽・容器が技術上の基準適合(特定設備検査合格品等)であることを確認していること。
      2. バルク貯槽・容器の設置・変更工事に当っては、保安距離を確保し、かつ、保安点検及びメンテナンススペースを確保して設置のこと。
        液移動・再液化等を考慮した設計・施工のこと。
      3. 安全弁定期交換等附属機器の交換・点検に際しては、メーカーから事前技術情報を得て、メーカーの協力を得ながら実施すること。
        作業は、バルク貯槽・容器及び附属機器の構造・機能を十分に理解している者が実施又は監督にて実施すること。
      4. 充填作業及び保安点検の際に、バルク貯槽・容器周辺に可燃物が置かれていないことを必ず点検し、一般消費者等への周知・協力を必要に応じて実施すること。
      5. いたずら防止等のため、プロテクター部分の施錠、周囲をフェンスで囲う等の措置を講じること。
      6. 設置義務のない設備であっても、必要に応じてガス漏れ検知器及び常時監視システムの導入を検討すること


    3. 適切な人事配置・人事管理
      業務主任者の的確な職務の実施や高度化を図るため、安全管理に関する専門知識を有する人材を適切に育成又は採用すること及び保安機関においては保安業務体制の確立のため、、以下のような取組を要請する。
      1. 人材を適正配置するとともに、社内外において保安教育機会の整備等による能力向上を図り、社内体制の充実を図ること。
      2. 保安機関は、一般消費者等の数に合った適正な保安要員を配置し、保安業務規程に則り確実に業務実施のこと。
      3. 業務主任者が社内状況を的確に把握していないため法違反が発生した事例があるので、自主保安の確立に適合した内部組織体制を整備すること。


    4. 保安教育の徹底
      液石法で義務付けられている保安教育を効果的に実施するため、「KHK S 0724(2004) LPガス販売事業者用保安教育指針」を参考として、以下の点を確認することを要請する。
      1. 年間保安教育計画、保安訓練計画等を策定して、役職員に対して保安教育・保安訓練を実施し、実施にあたっては外部から技術情報や事故情報等を積極的に収集して反映させること。
      2. 各種協会が実施する研修・講習会を積極的に活用していること。
      3. 系列販売店等に対する保安教育を実施し、販売店等は積極的に参加すること。
      4. 自社及び工事請負契約先の液化石油ガス設備士の再講習受講状況を定期的にチェックしていること。


    5. 内部監査体制の整備
      自主保安の一層の高度化を推進するため、以下のような取組に関する再点検を要請する。
      1. 内部監査を定期的に実施し、その結果を経営責任者に確実に報告する体制になっていること
      2. 法令等に規定されている保安業務実施に当たっての重要な項目を監査できる体制が整備されていること
      3. 販売事業者は、委託先保安機関との契約締結状況・保安業務実施状況の把握及び緊急時対応における連携等について監査を行っていること。
      4. 保安機関は、認可の対象となる事項及び安業務実施状況の管理・販売事業者との連携状況について内部監査を実施していること。


    6. 保安機関における確実な認定更新の実施
      認定更新にあたっては、以下の事項を確認することを要請する。
      1. 保安業務を確実に実施できる体制が整えられていること。
      2. 販売事業者が保安機関の場合、自社対応と委託対応の関係を明確にし、認定内容に齟齬がないこと
      3. 認可消費者数超えがないこと。特に、合併・承継、支店・事業所等の再編成による一般消費者等の移動がないか、共同住宅を1件と数えるなど、一般消費者数の数え方等に注意すること。
      4. 保安業務資格者が適切に配備され、保安業務用機器が適切に設置されていること。


    7. 保安機関における保安業務規程の確認
      法手続きを確実に行うよう、以下の点について適切に対応することを要請する。
      1. 保安業務規程に従って保安業務実施及び内容に変更ないか等を確認し、各種法手続きの確実に行うこと
      2. 保安業務内容に変更があった場合は、適切な措置を講じるとともに、保安業務規程の変更認可等の法手続きを確実に行うこと


    8. 地震等の災害対策
      大規模地震を想定した以下の災害対策を推進することを要請する。
      1. 「LPガス消費者地震対策マニュアル」を参考にして、容器転倒防止措置等について点検を行うこと
        販売事業者は、保安機関から指摘があった場合は、速やかに改善を行うこと。
      2. 大規模災害訓練を行うこと
      3. 被害状況を迅速に把握できる体制を整備し、被災地域を支援できる体制を組むこと

    9. 事後監視の着実かつ効果的な実施
      1. 立入検査を定期的かつ効率的に実施する
      2. 違反の疑いのある重大事故が発生した場合、法令遵守に疑義が生じている場合及び新規に業態変更した場合等必要がある場合には、随時立入検査を行い、法令違反等が判明した場合には、厳正な処分を行う
      3. H16年度は、下記事項などに重点を置いて検査し、必要な場合には改善措置について指導等を行う。
        • 法令遵守状況
        • 従業員の保安教育実施状況
        • 業務主任者の業務実施状況
        • 保安業務の実施状況(保安業務を外部委託している場合には、契約締結状況)


  2. 保安に関する責任意識及び知識の一般消費者等に対する周知・啓発
    1. 一般消費者等の保安責任意識の醸成
      1. 販売事業者及び保安機関に対し、周知業務等で一般消費者等に接するあらゆる機会を捉えて保安責任区分を周知するよう要請する。
        特に、質量販売の場合には、全て消費設備(一般消費者等保安責任区分)となることから、維持管理方法に関する事項について改めて注意を促すよう要請する。
      2. LPガス安全委員会と連携して作成するポスター、パンフレット等を活用し、一般消費者等に広報する。
      3. 新たに保安院が作成する、一般消費者等が販売事業者及び保安機関の実施する保安業務等が確実に実施されているかを自らチェックするためのガイドブックを活用し、消費者団体を始めとした一般消費者等を対象に講習会等で周知を図る


    2. CO中毒事故防止対策
      1. 販売事業者等に対し、不完全燃焼防止装置付器具の普及促進だけでなく、COに関する知識の周知・啓発に向けた活動を積極的に展開することを要請する。
        特に、業務用燃焼器具のように消費量が多い燃焼器具を使用する場合は、換気に対して周知することを要請する。
      2. LPガス安全委員会と連携して、CO中毒事故防止のための周知・啓発事業を実施する。


  3. 保安高度化プログラムのフォローアップ
    1. 燃焼器具交換誘導事業を引き続き可能な範囲で実施すること。
    2. 埋設管事故防止対策においては、未点検施設の腐食点検を早急に実施すること。
      また、腐食点検の結果、良好状態での
      維持管理が難しいケースにあっては、腐食しにくい管へ速やかに交換
      すること。


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