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LPガス自動車について
(2005年)
京都議定書の目標達成には、すでに大きく達成をしている産業用・工業用では大幅な削減は見込めず、家庭用・自動車用などでの大幅な削減が見込まれております。自動車用でもガソリン車、ディーゼル車の排ガス規制、低硫黄クリーン化、ハイブリッド車の開発、次世代ディーゼル車の開発等とならび、環境にやさしいLPガスを燃料とする自動車に2010年までに26万台を切り換える(ディーゼル代替)計画があります。わが業界も総力を上げて普及に向けて活動をしている最中でありますが、2000年に作成した、2010年26万台の代替計画に対して、現在の普及台数は3.1万台と、計画達成には相当な努力が必要な状態にあります。
今年から、日団協メンバーが中心に、LPガス自動車の普及活動をさらに推進していくこととなり、まず「LPガス自動車を勧めるわが業界が乗らずしては普及なし」との結論に至り、LPガス業界がもっとLPガス自動車のことを知り、利用する活動から始めていくこととなりました。LPガス自動車26万台のLPガスの需要は約180万tもあり、環境問題だけでなく、われわれの業界にとっても大変魅力です。
そこで、普及活動に必要となる、現在のLPガス自動車の特長、構造等についてまとめてみました。
LPガス自動車の現状
1. LPガス自動車の台数
日本に現在登録されている自動車は約7,502万台(05年3月現在)で、そのうち29万台(0.4%)がLPガス自動車です。
LPガス自動車は1985年をピークに減少傾向にありましたが、5年ほど前から微増傾向に転じています。
2. LPガス自動車の種類
LPガス自動車は、タクシー、ハイヤーなどの業務用自動車に多く使われており、最近では、配送車として大手物流会社(生協、ヤマト運輸、日本通運、佐川急便etc)で採用されています。
6月9日に京都で行なわれた、ビバンダムフォーラム&ラリーでは、高円宮妃殿下が、宅急便会社でLPガス自動車を採用していることをご存知で、少しずつ浸透しているようです。
3.LPガス業界でのLPガス自動車の実態
LPガス自動車普及促進協議会の調査結果では、LPガス業界で乗られているLPガス自動車は約24%となっており、意外に我々のLPガス業界で使用されていないことが分かります。LPガス自動車が普及していない原因はこの辺にあるのかもしれません 。
LPガス自動車を現状の約29.3万台に26万台上乗せし、55.3万台にするには、まず我々の業界でLPガス自動車を採用し、ユーザーにLPガス自動車の快適さをPRしていくことが重要でしょう。
LPガス自動車の種類と構造
LPガス自動車の特長
LPガス自動車は、「力がない」「調子が悪い」「燃費が悪い」「ガス欠の時に困る」から乗らないという人がたくさんおりますが、これは、現在発売されている次世代型のLPガス自動車を「知らない」、「乗ったことがない」からではないかと思われます。ガラストップコンロを知らない一般消費者の方が、「ガスのコンロは古臭くてかっこ悪いからIHがいい」というのと同じで、新しい情報が来ないため、昔のイメージが未だに残ってしまっているのです。
現在発売されているLPガス自動車は、「力があり」「調子もよく」「環境にもよく」「燃費もよく」「ガス欠の心配もない」、優秀な自動車に生まれ変わっております。すでにLPガス自動車の低公害性能と実用性を認め、首都圏8都県市や近畿圏の6府県市ではLPガス自動車を「指定低公害車」として認定し普及を図っています。
1. LPガス自動車の馬力について
電子制御燃料噴射方式(気体、液体)に変わったことで2000ccの車は2000ccのパワーが出せるようになりました。
これにより、今までトラックなど重い荷物を運ぶ車には敬遠されておりましたが、今後は臆することなくお勧めできます。
2. 環境にやさしいLPガス自動車
LPガス自動車は環境にもやさしい自動車で、
●低NOxで黒鉛・PM(粒子状物質)を排出しません。
●排出ガス中に有害物質(ベンゼン、アルデヒドなど)を含みません。
●CO
2
排出量は、ガソリンハイブリッド車に比べても遜色ありません。
●燃費がよく経済的です。
●他のクリーンエネルギー車に比べて安価です。
下の表は、国土交通省より発表された、同一車種、同一試験の試験結果です。
この表を見ると、LPガス自動車の、地球温暖化に影響する温室効果ガス(CO
2
)の排出量がガソリン車、ハイブリッド車と比べても勝る、または遜色ないことがわかります。
3. バイフューエル方式
バイフューエル方式であれば、LPガスとガソリンの両方を燃料として使用できますので、もしガス欠になったとしても、ガソリンで走行できます。※LPガス、ガソリンの両方の燃料タンクが空となった場合は動きません。
4. その他の特長
●LPガス自動車は低振動(ドライバーの疲労が軽減されます)
●LPガス自動車は低騒音(住宅地への配送に適します)
●LPガス自動車は低臭気(住宅街走行、地下駐車場、車庫で臭いが気になりません)
●LPガススタンドは全国で1,900箇所(タクシーの走っている地域であればどこにでもあります)
●燃料充填時間はガソリン、ディーゼル車とほぼ同等
以上のようにLPガス自動車にはたくさんの特長があり、自信を持ってお勧めできる商品に生まれ変わっております。
5. LPガス自動車ラインナップ
6. LPガス自動車導入支援策について
(1)省エネルギー型LPガス自動車転換促進補助
この制度は、ディーゼル自動車を廃止し、省エネルギー型LPガス自動車に転換するための費用を一部補助する制度です。
1. 補助対象車両
日本LPガス協会が定める省エネルギー基準と低排出ガス基準に合格している、軽貨物自動車、小型貨物自動車、普通貨物自動車、乗合自動車、特殊自動車です。
2. 補助金交付額
LPガス自動車に転換するための改造費またはLPガス自動車と既存燃料車との差額の1/2を補助金として交付します。
ただし、補助金の上限は軽貨物自動車、ライトバンなどに対して20万円、それ以外は25万円です。
3. 申 請
申請者はLPガス自動車を所有しようとする方で、申請は事前申請です。
※LPガス自動車の登録前、ディーゼル自動車の廃止前です。
4. 申請受付
第1期:平成17年5月6日〜(終了)
第2期:平成17年7月1日〜
第3期:平成17年10月3日〜
第4期:平成18年1月6日〜3月10日
5. 申請先
日本LPガス協会 TEL.03-3503-5741 FAX.03-3580-7776
詳細は
http://www.j-lpgas.gr.jp/lgv/05.html
まで
(2)LPガススタンド補助制度
この制度はディーゼル代替LPガス自動車の普及を推進し、LPガスの流通合理化を図ることを目的に、日本LPガス協会が国から補助金を受けて、LPガス自動車用充填設備の設置&施設運営費の一部を助成する制度です。
1. 補助対象経費
1)LPガス自動車用充填設備
2)施設運営費
2. 補助金交付額
1)当該充填設備費用に要する費用の1/2、または上限額3,000万円のいずれか低い方
2)施設運営に要する費用の1/2、または198万600円のいずれか
3. 申請者資格
LPガス自動車用燃料供給設備(充填設備)の設置、および施設の運営を行なう方
4. 申請受付
第1期:平成17年5月6日〜平成17年5月31日(終了)
第2期:平成17年7月1日〜平成17年7月29日
第3期:平成17年10月3日〜平成17年10月31日
※予算がなくなり次第終了
5. 申請先
日本LPガス協会 TEL.03-3503-5741 FAX.03-3580-7776
詳細は
http://www.j-lpgas.gr.jp/lgv/05.html
まで
今後の業界の取り組みについて
今後の活動として、
●LPガス業界内での率先導入と普及への取り組みを経営問題として行なう
●重点普及車両の選定と、共同購入化の推進による量産・量販メリットの訴求
●生協や宅配業界に続く、新たな需要への積極的なアプローチ
●国や自治体に対する「具体的認知の訴求」働きかけ
●低CO
2
・低燃費・低コストを狙う技術開発
等を確実に推進し、我々の業界がまず率先して牽引者となるべく活動を行なう計画です。
また、1)次世代のエンジン開発、2)燃料によるエンジン影響、3)クリーン性の実証、も国から補助金を受けて本年度より行なう計画です。
まとめ
業界内の方の多くは、ずっと以前に「力がない」、「故障が多い」等、色々なトラブルに巻き込まれた経験を持ち、それが、LPガス自動車へのイメージとして残っているのではないでしょうか?
「だから、お客さまにお勧めしない」というケースも多いようですが、LPガス自動車は、その後、大きく変わっています。ぜひ実物を見て、体験してください。きっとイメージが変わるはずです。
また、LPガス自動車が普及しない理由に、LPガススタンドの少なさを挙げる方がおりますが、お隣りの韓国では、LPガススタンドは約1,000箇所(日本の約半分)しかないにも係わらず、LPガス自動車が175万台(世界1位)も普及していることを考えれば、大きな障害とはならないように思えます。
まず、勧める側の我々が、そのよさを理解し、まず自分で乗ってみること、そしてお客さまにそのよさをPRすることが、業界目標26万台に近づき、さらに需要拡大につながっていく一番確実な方法だといえるでしょう。