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2004年度〜2008年度LPガス需要見通し解説
LPガス需給見通しは、経済産業省によりLPガスを取り巻く経済環境、価格動向、総合エネルギー政策などの要素を鑑み、今後5年間の需給計画が作成されます。
ここでは平成16年3月に作成された「平成16年度〜20年度LPガス需要見通し」の概要をお伝えします。
平成15年度実勢並びに平成16〜20年度見通し
【平成15年度実勢】
平成15年度のLPG輸入価格は、イラク戦争の影響から4月は高値でスタートしたものの、早期の戦争終結で比較的安定した動きを示していたが、価格競争力の低下傾向は依然継続している状況にあった。このような輸入価格状況と日本経済の低迷とあいまって、工業用、化学原料用の産業分野においては前年比でマイナスとなった。一方、民生用分野においても気温等の影響で家庭業務用がマイナス、都市ガス用分野は中小都市ガス会社の熱量変換の進行、大手都市ガス会社の増熱用需要の低下により減少、この結果上期は対前期比98.3%の8,281千トン、下期は対前期比94.6%の9,724千トン、年度ベースで対前年度比96.3%の18、005千トンとなる見通し。
【平成16年度】
家庭業務用についてはLPガス世帯の伸び、LPガス器具普及の回復、更には、GHP等の普及状況等により需要増加が予測される。また、工業用においては、生産活動の活性化に伴う需要増加が予測され、更に、自動車用においても、タクシー台数の増車傾向が15年度に引き続き見込め、貨物車の増加も見込めることから増加が予測される。一方、都市ガス用においては、中小都市ガス会社における熱量転換の進行により減少。化学原料用では、石化会社による原燃料多様化政策が継続されることにより増加が見込まれる。したがって、上期は対前期比100.7%の8,338千トン、下期は対前期比101.6%の9,882千トン、年度では対前年度比101.2%の18,220千トンとなる見通し。
【平成17〜20年度】
平成17年度以降については、平年ベースの気候、及び通常のCP体系の維持をベースにすれば、家庭業務用を中心に需要が拡大していくことが予想され、さらに産業用分野おいては、工業用で価格競争力の低下、ガス事業の自由化問題から他燃料への燃転が弱含みながら進行するものの、日本経済の回復に伴う生産活動の活性化、環境問題によるガス体エネルギーの優位性等により需要の増加傾向が予測される。化学原料用においても、石化会社における原燃料多様化政策が継続されることにより増加が予想される。自動車用においては、タクシー分野で燃費改善の進行が予測されるものの、台数が微増ではあるが増加傾向で推移することが見込めること、さらに環境問題から貨物車の増加が見込めることから、増加傾向の継続が予測される。この結果、平成15年度から20年度までの5年間の平均伸率は101.4%となり、この結果、平成20年度の総需要は19,317千トンとなる見通し。
( 1) 家庭用
【平成16年度】
平成15年度は冷夏による需要増による反面、暖冬の影響力が大きかったことから需要は減少。16年度はLPガス世帯数の増加、主要器具の普及率の回復等のプラス要因はあるものの、前年の冷夏による需要増の反動で対前年度比99.6%の5,330千トンを見込む。
【平成17年度〜20年度】
LPガス世帯の伸び(平成15年度25,854千世帯→20年度26,323千世帯、年率・100.4 %)、さらに主要器具の普及率回復も見込めることから、一家庭当りの原単位は平成15年度の206.9kgから、 平成20年度は210.7kgと増加することを予測した。
この結果、家庭用需要は平成20年度で5,546千トンを見込む。
( 2) 業務用
【平成16年度】
景気回復により需要家件数の増加が見込まれ、一般業務用需要は増加する見込み。また、GHP分野においても景気の回復から出荷台数が増加することから、増加が予測される。
したがって、業務用全体としては対前年度比101.3%の2,501千トンを見込む。
【平成17年度〜20年度】
一般業務用は、経済回復に伴い増加が見込まれるが、GHP分野では18年度以降も17年度の横ばいで推移することが予測されることから、業務用全体としては、年率101.0%で推移し、20年度は2,592千トンを見込む。
◎新規需要◎
新規需要として、家庭用分野では給湯暖房機や家庭用ガスエンジンコージェネレーション機器の普及を見込む。
2004年以降、大型給湯器の出荷台数391千台/年、給湯暖房機の出荷台数64千台/年、家庭用ガスエンジンコージェネレーション機器の出荷台数1.5千台/年を予測。この結果、器具消費原単位を1.7Kg/年増加。また、業務用新規需要として、マイクロガスタービン(16年度:4千kw→20年度:14千kw)、マイクロガスエンジン(16年度:1千kw→20年度:15千kw)、さらには燃料電池(16年度:0千kw→20年度:22千kw)の実用・普及を見込んだ。
この結果、家庭業務用需要量としては、平成16年度は対前年比100.2%の7,835千トン、平成20年度では8,177千トンとなり、5年間の平均伸率は100.9%を見込む。
( 3) 工業用
【平成16年度】
輸入価格の先行き不透明感はあるものの、生産活動の活性化に伴い、LPガスの需要量も増加が見込まれ、対前年度比100.6%の4,822千トンを見込む。
【平成17年度〜20年度】
平成17年度以降も生産活動は緩やかに活性化していくことが予測され、工業用分野での全エネルギー消費量も緩やかに増加していくことが想定される。このような状況下、LPガスについては、ガス事業の自由化により都市ガス等へのシフトが起こり得る環境にはあるが、環境問題によるガス体エネルギーの優位性により工業用燃料におけるLPガスのシェアが現在の8.6%(14年度実績)から8.9%(20年度)まで回復することが予測され、20年度の需要量は、4,928千トンとなり、5年間の平均伸率は100.6%を見込む
( 4) 都市ガス用
【平成16年度】
平成16年度の都市ガス原料用LPガス需要は、都市ガス販売量の増加は予想されるものの、大手都市ガス会社の増熱用LPガス需要の減少、中小都市ガス会社の熱量転換が加速し、対前年度比94.7%の1,403千トンを見込む。
【平成17年度〜20年度】
17〜20年度については、工業用を中心に都市ガス販売量の増加が予測されるものの、中小都市ガス会社の熱量転換、大手都市ガス会社の増熱用LPガス需要の減少(カロリー変更=LNG直接利用)が継続することから減少が予測されるが、19年度以降については、中小都市ガス会社の熱量転換もほぼ終了することから、都市ガス販売量の増加に伴いLPガスの需要量も増加することが予測される。この結果、20年度は1,328千トンとなり、5年間の平均伸率は97.8%を見込む。
( 5) 自動車用
【平成16年度】
タクシーの動向としては、エンジン性能向上による原単位の減少が予測されるものの、個人タクシーを中心とする燃転傾向も落ち着き、規制緩和によるタクシー台数の微増も見込めること、さらにLPガス貨物車の増車も見込めることから、対前年度比101.5%の1,562千トンを見込む。
【平成17年度〜20年度】
平成17年度以降においても、エンジン性能向上等による原単位減少が着実に進むものの、タクシー台数が微増傾向で推移、景気回復による実車率増加等が予測されること、また、環境問題により貨物車の増加も見込まれること等から、増加傾向は当面継続することが想定される。したがって、20年度には1,639千トンとなり、5年間の平均伸率は101.3%を見込む。
( 6) 化学原料用
【平成16年度】
価格の不安定要素はあるものの、石油化学業界のエチレン用途における原燃料多様化政策の推進でLPガス需要は増加することが予測され、対前年度比113.2%の2,225千トンを見込む。
【平成17年度〜19年度】
17年度以降においても、エチレン用途における原燃料多様化政策の継続が見込まれることから、15〜20年度平均伸率は108.3%で推移し、20年度は2,932千トンを見込む。
( 7) 電力用
現在LPガスを消費している電力会社は3社、今後についても新規立地は計画されていないことから、この3社の積み上げベ−スで見込んだ結果、16年度は373千トン、17年度〜20年度については、313千トンの一定数量で推移することを見込む。
( 8) 輸出用
平成16年度以降の輸出は計画されていない。
平成16年度〜20年度需要見通し一覧表
平成16年度〜20年度の需要見通し一覧表については、右下のダウンロードタブをクリックしてください。